大人気百合ゲーム『夢現Re:Master』(通称:ゆリマスター)。

全ルート攻略したので改めて感想を書いていきます。

前の記事はこちら

『夢現Re:Master』の感想!ゲーム会社が舞台のガチ百合ゲーム!

この記事ではネタバレしかないので未プレイの人は注意!

『夢現Re:Master』各ルートの感想

攻略した順で。ちなみに公式の攻略推奨順もこれ。

無限堂さきルート


さきルートは彼女のシナリオライターとしての仕事の話が中心に展開される。最もゲーム会社を舞台にしてるっぽいルートである。

書くシナリオの評価は高いが、締め切りを守れないことで周囲に迷惑をかけまくっているさき。特にディレクターであるこころとの衝突が多い。

社会人としてはどう考えてもダメ人間の彼女であるが、あいと出会ったことでどんどん柔らかくなっていくのはよかった。厳しい言動の中には彼女なりの愛情や情熱があるというのがよくわかるようになっている。

あいとの恋愛要素もかなりアツく、ちょうどいいタイミングで結ばれたように思える。問題(このルートの場合はシナリオの完成)を解決して結ばれて終わり、みたいのが多い中、結ばれた後もそこそこ話が続くのはありがたい。締め切り直前に遊びに行くという一見無茶な行動もモチベーションの充填には必要な行為だったのだ……

グッドエンドは想定内ではあるが、こういうのは奇をてらわない直球のがいいと思うのでよかった。

バッドエンドはシナリオを完成させることが出来なかったさきが幼児退行してしまうという変化球。正直やや突拍子もない展開ではあるが、あいの秘められた欲望にも思えたのでキャラ的におかしい訳ではないかと。実家に連れて帰るあたり本物である……

言葉のプロであるさきのセリフは心に残るものが多かった。自分の仕事も似たようなもんだし(笑)。モチベーションの起伏って本当にすげーあるのよ……

太刀花ななルート


ななルートは彼女の声優としての目標や出生の秘密、義母との関係が中心。事務員なだけあってゲーム制作の話は少な目。開発チームではないので当然か。

普段は明るくハイテンションな彼女だが、自身が捨て子であることや、義母により望まない仕事をさせられてきたなど暗い過去があることが判明する。

こういうキャラがドス黒い過去や感情を持ってるのはお約束ではあるがいいですわね……過去は変えられないものの、あいと出会ったことで未来は明るくなる。

グッドエンドは義母から解放されてあいと結ばれるというもの。ド王道である。

バッドエンドは望まない仕事をさせられたななは精神が崩壊し、あいが自分の部屋に閉じ込めて溺愛するというもの。さきルートと同じくあいにこういう欲求があるのがわかる。

このルートはほぼなな視点で進む。そのせいで主人公のはずなのにあいの心情がイマイチわかりにくいのが欠点か。逆になな側の心情はよくわかる。ニエ役を得るため、声優の決定権を持っていそうな社長やこころに媚を売るのはなな視点じゃないとわからんし。



マリー・マーラールート


マリールートでは彼女の祖国・ギシリアからの任務と彼女自身の心情との板挟みが中心。裏社会との繋がり、母親の暗殺というかなり重いテーマを扱っている。

やらなければならない任務とこうしたいという感情の間で揺れ動くマリーの心情がよく描かれていた。ただ、他のルートに比べて短い気がする。あいがマリーに恋愛感情を抱くのもやたら早いし。

グッドエンドは祖国を捨てたマリーがあいと結婚するというもの。全てを捨てる恋愛というのは好みなので非常によかった。iPSエンドは驚いたが、まあやるならここしかないよな(キャラ的に)……

バッドエンドはマリーを庇ったあいが死亡し、精神崩壊したマリーはあいの絵を描き続けるというもの。バッドエンドにおける死亡は王道。もちろん悲惨ではあるのだが美しさも感じる。

てかマリーはイラストレーターのはずなのにそっちの話があまり出てこない。まあさきルートでやったようなこと今度は絵でやられてもアレだし仕方ないのか……

柳谷こころルート


こころは他の3人を攻略してからでないと攻略できない仕様になっている。こころルートではこれまでのすべての謎が明かされる。

結論から言えばあいは外見上はあいだが中身はニエだったという……そのことに気付き、なんとか本来のあいを取り戻そうと物騒な手段を使ってまで奔走するこころだが、実はこころの中身も魔女だったのだ。ファッ!?

確かにそれなら全てのつじつまが合うとはいえ、ここに来てファンタジー全開な設定をぶっこんできたなーという印象。あいはスランプのこととかニエ役が上手いとか伏線があったからわかるけどこころもかよと。

まあキスしたことで本来のあいじゃないことがわかったというのは設定としては好きだが(百合好きの感想)。入れ替わってるせいで本来のあいとこころがよくわからんのが欠点か。本来の彼女たちは最後の最後にしか出てこない。

グランドエンドはこれは夢なのか、現実なのか……といった感じの全員集合。個人的には二人のいちゃいちゃがもっと見たかったけどラスボスに設定されてしまった以上仕方ないかと。

バッドエンドはニエと魔女に侵食された二人が心中するというもの。かつて百合といえば悲恋で、心中は非常にポピュラーだったのでここで見れてよかった。モチーフとなった城まで行くのはシュール(笑)

あと『夢現Re:Master』というタイトルの回収は見事としか言えない。天才かな?



『夢現Re:Master』の全体の感想

百合ゲームとして非常に完成度が高かったです。公式の推奨順に攻略するとどんどん現実から夢に近くなっていく感じでした。

全体的な難易度としてはそれほど高くないものの、個別ルートに入るまでがやや難しめの印象。まあルートに入りさえすれば選択肢自体がそれほど多くないこともあり、ゴリ押しでも攻略は可能なので気にはなりませんでした。

さき・なな・マリーの3人を攻略するとタイトル画面が変わる演出も素晴らしかったです。今思えばネタバレではあるのですが、あの時点で気付く人はそうそういないはず。

個人的にはさきルートが一番良かったですね。あいに少しづつ心を許していく描写と仕事のこだわりとのバランスが最高でした。

本作のスピンアウト作品『夢現Re:Idol 〜大鳥あいのキャラが主人公として薄すぎる件について』もやりました。音ゲー苦手すぎて苦戦しましたがなんとかトップアイドルに。ADVパートはメタ発言連発で面白かったです。

『夢現Re:After』にも期待したいです。